英語発音の「見える化」を実現 ーPraatによるフォルマント解析による科学的発音トレーニングー

イベント情報

公開日:2026年9月21日/ 最終更新日:2026年9月21日
執筆:はると先生(はると先生の英語レッスン)

この記事の結論

  • 音声解析ソフトPraat(プラート)を使用すれば、フォルマント(声の共鳴の高さ)を解析・数値化・図示して、発音を「見える化」できます。
  • 英語のLとRは、フォルマントの中でもF3という要素に違いが現れます。
  • ただし、設定と読み方にコツがあり、独学では読み違えやすい面があります。そのため、はると先生がサポートします!
  • また、11月1日には下関のやすらガーデンで、無料のLとRの発音レッスンイベントを開催します!

「リスニング力」とは何か?どこまでトレーニングしたら良いのか?

リスニングをいくら練習しても何となく聞こえるようになった気がするだけで、いっこうに手応えがない。そう思う方は非常に多いと思います。リスニングトレーニングに手応えや達成感が少ない一番の理由は、「合っているか確かめる物差し」がないことです。

お手本を聞き、マネして発音してみて、「なんとなく近い気がする」で終わる。もちろんそれだけでも、やらないよりかは良いのですが、トレーニングするからには成長の手応えや実感は欲しいものです。

Praatのフォルマント解析とは?

はると先生が11月1日に下関市のやすらガーデンにて行うLとRの発音レッスンイベントでは、Praat(プラート)という音声を解析するソフトウェアを使用します。このソフトウェアはオープンソースで、もともとは音声学の研究用に開発されました。 Unj

録音した声から、スペクトログラム(音の模様のような図)やフォルマントの軌跡を表示できます。このブログに表示された画像は私がLightと発音したときのスペクトログラムです。

手前味噌になりますが、このスペクトログラムではLの発音が明確に出ており、客観的にLightと正しく発音できていると言えます。

フォルマントとは、口の中の形で決まる「声の共鳴の高さ」のことです。低いほうからF1、F2、F3と数えます。

英語のLとRは、フォルマントでどう違う?

  • 英語のRは、F3が非常に低いのが特徴です。通常は2000Hz未満で、1500Hz付近まで下がることもあります。 Eduhk
  • Rはスペクトログラム上で、後ろの母音へつながるF3の急な動きが目印になります。 Macquarie University
  • Lでは、反共鳴の影響で、F2とF3が弱く見えます。 Macquarie University

上記の研究でも、F3の開始周波数が、RとLの区別に最も信頼できる手がかりだとされています。
より正確に分けるには、F2の開始周波数も合わせて見る必要があるとする意見もあります。 PubMedCarnegie Mellon University

専門的なことばかり書いてしまいましたが、つまり、LとRの違いは「印象」ではなく、画面上で確かめられる「違い」です。平たく言えば、LとRの違いは「目に見えます」。

発音をPraatで「見る」5つのメリット

  1. 「なんとなく」が「ここが違う」に変わる。 お手本との差が、具体的に分かります。
  2. 耳では気づけない差に気づける。 小規模な研究では、即時の視覚的フィードバックによって、聞くだけでは気づきにくい誤りを観察できたと報告されています。 Hawaii Pacific University
  3. 練習のゴールができる。 視覚的フィードバックを使った別の研究では、参加者全員が、画面を練習の目標として使っていました。 arxiv
  4. 比べる相手は「さっきまでの自分」。 自分の声で確かめるので、人と比べる必要がありません。
  5. 家に帰ってからも使える。 やる気と知識さえあれば、このソフトウェアを使いこなせるでしょう。何を見ればよいかが分かれば、自宅での練習も変わります。

Praatを独学で使うときの注意点

  • 設定がずれると、値が正しく出ません。 フォルマントの上限は、成人女性で5500Hz(Praatの標準値)、成人男性で5000Hz程度が目安です。子どもには、さらに高めの設定が必要になることがあります。 Praat
  • フォルマントが合体して見えることがあります。 上限設定が話者に合っていないと、隣り合うフォルマントが1つに見えます。
  • 数値を、口の動きに置き換える作業が必要です。 「F3が低い」と分かっても、舌をどう動かすかに『翻訳』できなければ、練習は変わりません。専門家のサポートがあれば、時短になるでしょう。
  • Praatは正解を教えてくれません。 Praatのようなソフトは、場合によっては使い方が複雑になりうると指摘されています。また、どう使うのが正解なのかは人・目的によって大きく変わります。 ResearchGate

読み方のコツを知っているかどうかで、同じ練習時間の使い方が大きく変わります。

LとRの発音レッスン無料イベントのご案内 ー下関の「やすらガーデン」で開催します!ー

今回ご紹介したPraatのフォルマント解析だけではありませんが、LとRの違いを「見て・聞いて・発音して」確かなスピーキング力やリスニング力を高める無料レッスンを行います。参加枠に限りがあるため、ご予約はお早めに!ご予約については、やすらガーデンで承っています。

  • 日時:2026年11月1日 (日) 14:15〜15:45
  • 場所:やすらガーデン(山口県下関市富任町5丁目10−1)
  • 定員:10組 (既にご予約が入り始めております。参加ご希望はお早めにやすらガーデンまで!)
  • 参加費:無料
  • お申し込み:やすらガーデン 電話 083-242-0222 (受付時間【受付時間】)
  • 主催:はると先生

定員は、一人ひとりの声を丁寧に見るために10組に絞っています。大変ありがたいことですが、すでにご予約をいただいております!少しでもご興味がありましたら、参加枠が埋まり切ってしまう前にご予約ください。

よくある質問

Q. Praatとは何ですか?
音声を解析する、オープンソースのソフトです。スペクトログラムやフォルマントの軌跡を表示することで英語発音のトレーニングに活用できます。

Q. フォルマントとは何ですか?
口の中の形で決まる、声の共鳴の高さです。F1・F2・F3と数えます。それぞれがどのように変化するか、どうすれば変化させられるかについては11月1日の発音レッスンイベントにて体験しながら学ぶことができます。

Q. 英語のLとRは、何が違うのですか?
最大の違いはF3です。Rは非常に低くなり、Lはその下がり方が小さくなります。この特徴があるために、発音レッスンイベントでは効果的に発音トレーニングが可能になっています。

Q. Google翻訳の音声入力で、発音チェックはできますか?
音声が文字に変換されるかどうかで、通じやすさの目安にはなります。ただし、F3のような音の中身の数値は表示されません。Google翻訳は膨大な音声データに基づく平均的に正しいLやRの発音をもとに、発話者の音声を判断します。そういう意味ではPraatとGoogle翻訳にはそれぞれの長所・使うべき目的があると言えます。

Q. 参加費は必要ですか?
無料です。

Q. 申し込み方法を教えてください。
やすらガーデンへお電話(083-242-0222)ください。定員10組となっております。既に何件かご予約が入っているため、ご興味があれば是非お早めにやすらガーデンまでご連絡ください!

参考資料

この記事を書いた人: はると先生(はると先生の英語レッスン)。英検1級・TOEIC 900点以上、指導歴10年以上。下関を拠点に、英語の個別指導を行っています。