私が覚えている限り、初めて英語に触れた瞬間は小学校の音楽室でした。そこには当時さまざまなCDがおかれており、中でも私の目に飛び込んできたのは映画トップガンのサントラCDでした。
私は一瞬でその魅力に引き込まれました。トム・クルーズの凛々しい表情、シンセサイザーから始まるデンジャーゾーンという異文化に触れた瞬間でした。当時の私には言葉で説明することはできませんでしたし、デンジャーゾーンを歌うことはおろか歌詞の意味さえ理解できませんでしたが、それでもとにかく「こんなにカッコイイ世界があるのか!」と思いました。
その瞬間に「英語の壁」というものは消え去ったんだろうと思います。それから中学校に上がり、科目としての英語に触れても「もしかしたらトム・クルーズと英語で話せるかもしれない」という妄想を頭の片隅において勉強していたように思います。
さて、話を洋楽に戻します。洋楽が正しい発音に結び付くのか、というテーマです。
私は「結構効果がある」と思っています。ただし、条件があります。
- 実際に声に出して歌うこと
- 自分が知っている発音に固執せず、歌われているままに歌うこと
- 何度も覚えるくらい歌い、聞きこむこと
この3条件さえ揃えば、音程やピッチという音楽の概念からは赤点でも、英語発音習得という概念においては満点が目指せると思います。
まず、「実際に声に出して歌う」となるとほとんどの方が英語の歌詞を見ながら歌うか、英語とカタカナの併記されたYouTube動画を見ながら歌うことになると思います。これはいわゆる「音読」そのものであり、効果が出ないわけはないと思います。しかも、「上手く歌えるようになりたい」という気持ちがあれば、「繰り返し」て「音読」することになるわけで、自動的に「楽しみながら英語を音読する」という状態が完成します。
さらに「自分が知っている発音に固執しない」というのも大事で、これは発音に課題がある方はほとんどの場合、カタカナで単語を読むクセがついていたり、そのカタカナも英語発音を限りなく正確に表しているとは言えないものであったりします。そういうクセをなくして、「歌われているままに歌うこと」で気づきがあるはずです。「あ、ここはtheの発音はほとんどしてないな」とか「touch and goってタッチアンドゴーじゃなくてタッチェンゴーゥみたいに歌ってるんだ」という気づきです。
実際に声に出して歌い、自分の知っている発音ではなく歌われるままに歌ってみて、そして上手くなるまで何度も歌い、聞き込めば、かなり上手に歌えるようになるばかりではなく、普段の英会話においてもtheやtouch and goの発音はうまくなっているはずです。
もちろん定期試験や資格試験の対策としては非効率でしょう。しかし、英語習得は一朝一夕には成りません。長く英語に触れていくためにはやはり英語圏の異文化に触れるという、本来の外国語学習をする意義に立ち返ることも必要ではないでしょうか。
カラオケが好きな日本人の特性を活かして、ついでに英語も上手くなる一石二鳥の方法であると私は思います。